【保存版】セラースプライト出品-アマゾン2021年度データ報告書

2022-02-17


セラースプライトは、1ヵ月余りの時間をかけ、2021年度アマゾン各サイト、市場、セラーなどのデータを報告書としてまとめました。2021年を振り返り、アマゾンビジネスにより直観的に分析し、2022年のビジネス方向と展開を把握しましょう。


最終版報告書パワーポイントのダウンロードはこちら>>>

https://static.sellersprite.com/docs/dl/amazon-2021-by-sellersprite-jp.pdf


図解解釈:


アマゾン・グローバル・マーケット




2021年にはポーランド(3月2日)、エジプト(9月1日)を展開し、これでアマゾンのサイト数は20に到達しました。アメリカ、日本、ドイツ、イギリス、インド、イタリア、フランス、カナダ、スペイン、ブラジル、メキシコ、オーストラリア、トルコ、オランダ、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、スウェーデン、ポーランド、エジプト、シンガポールを含まれます。






この20サイトそれぞれの昨年12月のアクセス数、つまりトラフィック情報を集計しました。アメリカサイトは依然としてアマゾンにとって最も重要な市場であり、世界20市場の総アクセス数の47%近くを占めています。次の三つの市場、日本、ドイツ、イギリスは同じような割合で、それぞれ10%前後を占めています。上位5市場(アメリカ、日本、ドイツ、イギリス、インド)が総トラフィックの80%近くを占めています。その他のサイトはGMV(Gross Merchandise Value)全体の成長にほとんど貢献していないです。2020 ~ 2021年の2年間は、各サイトのトラフィックの変化は大きくありませんが、依然として好調です。




アマゾン・アメリカのセラー数が最も多いにもかかわらず、アクティブセラー1人あたりが獲得できるトラフィックは全サイトの中で最も多いのです。イギリスのセラーとカナダのセラーの平均トラフィックは、アメリカのセラーの2分の1、4分の1にすぎないです。この数字からもわかるように、アマゾンのアメリカ市場は飽和していません。




アマゾンの世界市場全体の売上高は5年連続で増加しており、2021年の売上高は1277億9000万ドルと600億ドル以上の増加となり、2020年と比べて22%の増加となりました。アマゾンの市場規模はまだまだ拡大しています。

このうちアメリカを主とする北アメリカの売上高は2021年に2798億4000万ドルに達しました。




アマゾンの四半期ごとの世界の純利益は、オンラインストア、オフラインストア、第三者セラー、サブスクリプションサービス、AWS、その他(広告など)の収入から得られています。

2021年Q3までの純利益は3324億ドルで、2021年通期では4000億ドルを超える見込みです。


アマゾン自営と第三者セラー




アマゾンの自営業者と第三者セラーを合わせた2021年の総取引額は6000億ドルを超え、3年連続で増加を続けています。中でも第三者セラーはアマゾンの自営よりも大きく成長しています。

2021年のアマゾンの第三者セラーのGMVは3900億ドルに達し、900億ドル近く増加しています。




グラフを見るとより直感的にわかりますが、2021年のアマゾンの第三者セラーのGMVがアマゾン全体のGMVに占める割合は64%に達しています(10年前の2011年には38%だった)。これはアマゾンの自営が第三者セラーのシェアを奪っていないことを示しています。




アマゾンのプライベートブランドは多くのカテゴリーをカバーしていますが、衣料品がトップシェア(47・7%)を占めており、そのうちの7割以上が婦人服です。




AmazonBasics -家庭用品、電子製品はアマゾンのプライベートブランドの中で最も成功しており、アマゾンのプライベートブランド全体の売上高の57%を占めています。

アマゾンも検索トラフィックの最適化を進めています。アマゾンでの検索語の上位1000のうち、5.4%がAmazonBasics商品をクリックしました。


コロナ禍のアマゾン物流




アジアからの輸入品の価格は高くなり、到着速度は遅くなりました。

2021年末には、中国からアメリカへ貨物を輸送するための海運料率が年初から5倍、感染拡大前から10倍に上昇しています。2021年9月には最高で2万ドル以上に上昇し、2021年末には海運料率が下がり始めるものの、1万5000ドルにとどまっています。




港の貨物船の混雑が続いていることなどの影響で、貨物がアメリカの倉庫に到着するまでにかかる時間は、2020年初めのほぼ2倍(40日から80日近くに上昇)になっています。送料の上昇と配送の遅れは、セラーが輸送ルート、輸送方法、受け取り場所、生産場所の見直しを余儀なくされることを意味します。

業界は長年に形成された倉庫数が低く、頻繁な輸入に依存して市場ニーズの変化に合わせた小売モデルを調整せざるを得ないです。




サプライチェーン環境が不安定であることや、アマゾンが2020年に在庫制限などの施策を実施しているにもかかわらず、アマゾンの倉庫の在庫水準は高いままです。データによると、2021年には83%のアマゾンのトップセラーが保有する在庫の大部分がアマゾンFBAを使用しており、2020年に比べてわずか1%の減少にとどまっています。

送料の値上げや保管スペースの制限などで納期に間に合わなくても、その穴埋めをしてくれるセラーがいます。


物流の面だけでなく、セラーはプロモーションコストの上昇や偽ブランドの問題にも直面しています。


アマゾン広告




アマゾンCPCの広告価格は2021年末までに1.33ドルとなり、年初の0.93ドルから43%上昇しました。

2020年5月上旬、感染拡大によるサプライチェーンの中断と在庫切れにより、同月のアマゾンCPC広告価格は最低値0.70ドルまで下落したが、2020年9月中旬に回復し、3つの顕著なピークを迎えました。それは2020年10月のプライム会員デー、11月のブラックフライデーとネットショッピングマンデー、そして12月のホリデーシーズンです。その後、アマゾンCPC価格は2021年第1四半期の大部分で0.90ドル前後で安定し、2021年6月のプライム会員デーと2021年12月のホリデーシーズンに新たなピークを迎えました。




アマゾンはこの2年間、新しい広告ジャンルを次々と打ち出してきており、商品ページのほとんどは広告が占めており、広告がアマゾンにおけるレコメンデーションやパーソナライズに取って代わられつつあります。

アマゾンの純利益(利益)と広告収入を比較すると、広告事業が生み出す利益の伸びは、アマゾンの利益率の伸び曲線とほぼ一致していることがわかります。つまりアマゾンの収益源は広告収入です。


アマゾン・ブランドの動向




多くのカテゴリーには、売れ筋ランキングは変動しています。

例えばHeadphoneカテゴリーでは、過去2年間に666ブランドの商品がベストセラー100位以内に入っています。半分以上のブランドが5日かそれ以下でランクインしています。しかし、アップル、サムスン、ソニー、Soundcore、Tozoこの5つのブランドだけが、過去2年間にわたってヘッドフォンのトップにランクインしています。


しかし、それは新しいトレンドが古いトレンドに取って代わるわけではないです。一方、BSRでよく見られるブランドは、認識できない、記憶に残らないブランドであり、セラーがアマゾンのブランドサービスを理解し、プラットフォームの力を得るために生み出した「新しいブランド」にすぎません。


ランキングから見て、ブランド流出や新規ブランドのランクインのペースは衰えていないようで、大手ブランドはその座を保っているが、毎日のように新しいブランドがBSRにランクインしています。これは、アマゾンには自社ブランドの堀を築くのは難しいが、不可能ではないということを意味しています。




アマゾンが2019年10月にワンクリックでレビューを求める機能を提供して以来、アマゾンでは注目商品のレビュー数が著しく増加しています。例えば、ヘッドフォンの売れ筋ランキングにおける商品の平均評価数は、2019年の4,500件から2021年には40,000件以上に増加し、平均評価点数も4.1点から4.4点に上昇した。

これは、新商品が入ってくるには、すでに人気のある商品と競争するために、より多くの手を打たなければならないことを意味します。


もう1つ注目すべき現象は、ソーシャルメディアのeコマースがアメリカ市場ではまだスタート段階にあるにもかかわらず、間接的にeコマースの販売を後押ししていることです。


アマゾン・中国セラー




2021年4月から5月にかけて、アマゾンのアカウント閉鎖ブームが起こり、数百人の中国セラーがレビュー操作のため突然アカウントが閉鎖されました。統計によると、これら閉鎖ブームが波及した売上高は年間10億ドルを超え、その多くはBSRランキングで長年トップにランクインしている製品でもあります。

今回のアカウント閉鎖措置はプラットフォームに重大な影響を与えておらず、販売を停止された販売者はアマゾンの中国企業の一部に過ぎないです。しかし業界は動揺し、一部のセラーはリストラや倒産を発表しています。




アカウント閉鎖ラッシュの影響もあって、トップセラーにおける中国セラーのシェアは初めて低下し、2021年末にはアマゾンのトップセラーの36%しか中国から来ていないです。

これまで、中国のセラーのトップセラーにおける市場シェアは、2017年に22%、2018年に26%、2019年に33%、2020年に42%と年々上昇してきました。


次に、中国セラーの各サイトでの様子を見てみましょう。




2021年12月時点で、アマゾンの世界市場におけるセラーの45.2%は中国出身で、2020年の47.9%から減少しています。アマゾンの各サイトのTop10000の販売者のうち、中国の販売者の割合は30%を超えており、そのうちアメリカのTop10000の販売者のうち中国の販売者の割合は41%となっています。




アマゾンの世界市場での売上の大部分は本国のセラーと中国のセラーによるもので、その他の国の割合は小さく、フランス、イタリア、スペイン、メキシコ、カナダの本国のセラーが売上の半分以下を占めています。




これは、セラースプライト-キーワード逆引きリサーチで、ユーザーがサイトを検索した回数です。

2021年後半(6カ月間)のユーザーのサイト検索件数と、2021年12月第2週のユーザーのサイト検索件数をランダムにサンプリングしました。結果はほぼ一致しています。

中国セラーが最も注目しているサイトは、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、フランス、イタリア、スペイン、カナダという順です。




これはセラースプライト-キーワード逆引きリサーチで、アメリカサイトにおけるユーザーの検索回数Top100ASINの属するカテゴリーです。

中国のセラーが日本サイトで注目している10のカテゴリーをご覧ください。

ホーム&キッチン、DIY・工具・ガーデン、おもちゃ、家電&カメラ、ペット用品、服&ファッション小物、シューズ&バッグ、スポーツ&アウトドア、車&バイク

(イギリスとアメリカで注目されている10のカテゴリーは最終版報告書PPTを参照)


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