今週の注目:
✨Tiktok、AI駆動の広告システム「Smart+」を発表
✨メルカリ、ヤフオク超えのGMVを記録
1、Tiktok
AI駆動の広告システム「Smart+」を発表
TikTokは広告イベント「Advertising Week」の中で、AIを活用できる広告システム「Smart+」を発表した。AIを利用した広告システムとしては、Googleの「P-MAX」やMetaの「Advantage+」がある。
TikTokの「Smart+」はクリエイティブ開発からターゲティング、最適化まですべてを自動化して、TikTokアプリ内の広告購入プロセスを合理化するシステムである。
このシステムにはAIが導入されているが、利用するマーケティング担当者は、広告の作成・最適化を行った後、キャンペーン展開を自分で管理するか、AIで制御するかを選択可能で、競合するソリューションと一線を画しているとニュースサイトのDigidayは述べている。
 
情報源:https://newsroom.tiktok.com/en-us/tiktok-is-building-for-the-future-with-smart-plus
 
2、米バイデン政権 
デミニミスルールの規制を強化
9月13日、米国バイデン政権はデミニミスルールを利用した不正輸入や中国ECの格安商品の大量輸入に対処する、新たな措置を発表した。
デミニミス対象から特定の品目を除外する行政措置や原産国の表示、そして議会への法改正要請などが含まれている。特に繊維・アパレルなど、米国にとって重要な品目はデミニミス対象から除外される可能性がある。法案が可決された場合、SHEINやTemuなどの商品価格が引き上げられ、市場の公平性が改善される見込みだ。
情報源:Fashion Snap「米バイデン政権がデミニミス免除による輸入対策強化、可決されればシーインやティームーの価格高騰か」(2024/09/20)
3、メルカリ 
ヤフオク超えのGMVを記録
9月25日、メルカリはオンラインで定時株主総会を開催し、2024年6月期の決算を発表した。フリマ事業の通期GMV(流通取引総額)が初めて1兆円を突破し、前年同期比9%増の1兆727億円に達した。これはYahoo!オークションやYahoo!フリマなどを提供するLINEヤフーのリユース事業のGMVを初めて上回る結果となっている。一方、新たな競合として中国EC事業者のTemu(ティームー)が急速に台頭しており、その安値攻勢がメルカリにとって脅威となっている。
情報源:日本経済新聞「メルカリ初の「ヤフオク超え」 成長は踊り場、迫るTemu」(2024/09/25)
4、YouTubeと Shopee 
インドネシア市場でECサービスを開始
YouTube(ユーチューブ)と ECプラットフォームShopee(ショッピー)が提携し、インドネシアでECサービスを開始した。それにより、YouTubeユーザーはプラットフォーム上でShopeeの商品を直接に購入可能になる。同サービスはすでに韓国と米国でも提供されており、今後はタイとベトナムでもサービスを展開する計画であるとYouTubeのアジア太平洋地域担当者は説明している。
情報源:Investing.com「YouTubeとShopeeがインドネシアでEコマースサービスを開始」(2024/09/19)
5、Amazon.co.za 
地元の企業を集めたShop Mzansiのオープン
Amazon.co.zaは、南アフリカの地元企業の商品に焦点を当てた新しいオンラインショップ「Shop Mzansi」を立ち上げ、おもちゃ、家庭用品など幅広いカテゴリーを扱う160以上のブランド、数千もの商品を取り扱う。これにより、地元の中小企業により多くの顧客にリサーチできる機会をもたらす。
また、Amazon.co.zaは、中小企業向けにFulfillment by Amazon(FBA)や店舗ピックアップなどのサービスや、オンラインビジネスの運営を効率化するための広告関連ツールも中小企業に提供する。
情報源:Ecommerce News Africa "Amazon.co.za launches local 'Shop Mzansi' storefront"(2024//09/23)
6、H&M
中国格安ECにも出店
アパレル業界で売上高世界第2位のH&Mは、8月末に「高級化戦略」を発表し、価格競争の渦から抜け出し、販売量よりも収益性を優先する方針を発表した。9月末には、格安で知られる中国の大手ECサイト「Pinduoduo(PDD)」に旗艦店をオープンした。現在、Pinduoduoに旗艦店を構えているグローバル・アパレル・ブランドはほんの一握りだ。また、アリババのTmall、京東(JD.com)、豆瓣(Douban)などのEコマースサービスを通じてすでに商品を販売している。
アリババ、京東(JD.com)、豆瓣はさまざまなサービスを提供しているが、いずれも1,000元(約2万円)以上の商品を販売している。一方、PDDは1,000元以上の商品は1点のみで、98元(約2,000円)の商品が最も多い。
7、TikTok 
米国での禁止措置と新アプリLemon8の台頭
TikTokが米国の禁止措置に直面する中、親会社のByteDanceの新しいソーシャルアプリ「Lemon8」が注目されている。Lemon8は2020年に世界規模で推進され、2024年に入ってから正式にアメリカで広告宣伝とインフルエンザマーケティングを展開する予定だ。 Lemon8はPinterestとInstagramを掛け合わせたアプリで、TikTokが米国市場から撤退する際の代替案として位置づけられる可能性がある。
ByteDanceはApp StoreとTikTokでLemon8を積極的に宣伝している。 Tech Crunchによると、9月15日に約7万8、000ダウンロードを記録し、過去数週間の平均44%増となった。 このアプリは2024年に全世界で1,600万回ダウンロードされ、そのうち約40%(640万回)がアメリカから来て、存在感を高めた。
情報源:TechCrunch "As TikTok ban heads to court, ByteDance's Lemon8 surges"(2024/09/16)