今週の注目：

✨Amazonプライムデー2025、4日間に拡大した購入イベントで過去最高の売上高とお得感を実現

✨米EU貿易摩擦再燃、報復回避へ8月1日が期限 米が30%関税通告

✨楽天グループがふるさと納税ポイント規制を提訴

1、Amazon

米でAmazonプライムデー2025総括：4日間開催で史上最高売上241億ドルを達成

2025年の米アマゾンの夏の大型セール「プライムデー」（7月8日～11日）は、過去最長の4日間開催となり、アメリカ国内の電子商取引（EC）売上高は241億ドル（約3兆5500億円） に達しました。この数値は前年比30.3%増であり、予想値238億ドルを上回る記録的な規模です。米アドビによれば、この売上規模は「2024年のブラックフライデー2回分以上」（ブラックフライデー1回分の売上高は108億ドル）に相当し、夏季商戦の新たな基準を確立しました。

購買行動ではモバイル端末の存在感が際立ち、全取引の53.2%（金額換算128億ドル）がスマートフォン経由で成立。特に生活関連商品が躍進し、子供服（6月平均比+250%）、ホームセキュリティ製品（同+185%）、学用品（同+175%）が上位を占めました。冷蔵庫・冷凍庫やゲームソフト（各+160%）、ヘッドホン・スピーカー（+155%）、カーシートやスーツケース（各+145%）なども大幅な伸びを記録しています。

この記録的達成は、トランプ政権の関税政策による経済不安や消費者信頼感の低下といった逆境を乗り越えた結果です。成功要因として、開催期間の2日間から4日間への拡大（2019年以来の改革）に加え、学用品・冷蔵庫などの生活必需品に特化した割引戦略が功を奏した点が挙げられます。全売上の60%以上を中小企業を含む第三者売家が占めたことも特徴的で、平均世帯支出は156ドル（前年比3.6%減）と節約志向が反映される中、20ドル未満の低価格商品が全販売品の66%を占めるなど、消費者の価値追求傾向を捉えた品揃えが奏功しました。

イベント責任者ダグ・ハリントン氏は「拡大版プライムデーは会員に空前の節約機会を提供した」と総括し、移動時間を活用したモバイル購物の主流化（53.2%）が示す消費行動の変化に対応したプラットフォーム戦略の有効性を強調しています。

情報源：https://www.usatoday.com/story/money/2025/07/12/amazon-prime-day-2025-record-sales/84815789007/

2、TikTok

MOB、TikTokショップで24時間ライブコマース インプレッション110万超・売上1000万円突破

MOBは「TikTok Shop」で7月8日に開催した24時間連続ライブコマースイベント「MOBマラソン」で、総インプレッション数110万回超を記録した。参加メーカー23社が300商品をリレー形式で紹介し、時間帯ごとにゲストや演出を変更してエンタメ性を強化。最大同時接続数2000人、流通総額（GMV）1000万円突破という成果を上げた。終盤1時間は「襷をつなぐ」をテーマに売上全額を動物保護団体へ寄付し、今後のライブコマース活用による新たなEC形態の追求を示した。

情報源：https://news.yahoo.co.jp/articles/d89d67afedd84f84159113164e4fd41d523e5b44

3、EC調査

エクスクリエが「ECモール（2025年）」に関する最新調査結果（全16項目）を発表

ECモールの利用率調査では、楽天市場が59.2%でトップとなりました。特に60代女性で70.7%と高い支持を得ており、シニア女性層に強固な基盤を持つことが明らかになりました。

一方、Amazonの利用率は58.9%と楽天市場にわずかに及ばないものの、前年から+4.5ポイントという顕著な伸びを見せています。 その中でも特に目立つのが、男性50代の利用率で72.0%に達し、全体平均を13.1ポイントも上回っている点です。 この結果は、楽天市場とAmazonが異なる利用者層を基盤としていることを浮き彫りにしています。

情報源：https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000169.000071371.html

4、EC調査

ECサイトレビュー投稿動機調査：商品ギャップと対応品質が購買に直結

株式会社ラクス（以下、ラクス）が提供する問い合わせ管理システム「メールディーラー」は、月 2 回以上 EC モールや EC サイトで購買行動を行う 20〜60 代を対象に、「ネットショッピングにおける購買心理と顧客対応の影響」に関する調査を実施し、その結果を公表した。該調査は、顧客が EC でどのような不満を感じた際にレビューを投稿するかを中心に、レビューの影響力や顧客対応の重要性を明らかにしている。

調査結果から、レビューや口コミが顧客の商品選びに大きな影響を与えていることが判明した。具体的には、「ネットショッピングで商品を購入する際のレビューや口コミの参考度」について質問したところ、約 9 割の回答者が「とても参考にしている（38.1％）」または「やや参考にしている（48.3％）」と回答した。さらに、「販売者の対応に関する否定的なレビューを見た場合の購入判断への影響」について調べたところ、48％の回答者が「購入を控える」と回答しており、販売者の対応に関する顧客の声が消費者の購入意思に直接的な影響を与えていることが確認された。

レビューや口コミの投稿経験については、約 7 割（67.5％）の回答者が「投稿したことがある」と回答し、その投稿動機としては「満足したとき（55.1％）」「不満を感じたとき（44.4％）」「特典獲得が条件だったとき（36.4％）」が上位に挙げられた。このうち、「不満を感じたとき」の投稿理由を詳細に調査したところ、「使いにくさ・機能性の悪さ（47.2％）」「商品の質感・素材に満足できなかった（44.9％）」「価格に見合わない品質（32.3％）」「写真や説明と一致しない（29.8％）」が主な要因となっている。これらの結果から、顧客が注文時に抱く期待と実際に受け取った商品との間に生じたギャップが、不満を引き起こしてレビュー投稿に至る主な背景であることが推測される。ラクスは、「不満をきっかけに投稿する場合には、その行動に至るまでの背景に何らかの強い動機があると考えられる」と分析している。

また、ネットショッピングにおける顧客対応の重要性については、「販売者と直接コミュニケーションをとりづらい環境において、問い合わせへの対応の速さ・丁寧さの重要度」を尋ねたところ、約 9 割の回答者が「とても重要である（46.5％）」または「やや重要である（43.9％）」と回答した。この結果は、対面での接点が少ない EC 環境において、「問い合わせ対応」が顧客の販売者に対する信頼を構築する上で重要な判断材料となっていることを示唆している。

情報源：https://ecnomikata.com/ecnews/marketing/47597/

5、楽天

楽天グループ、ふるさと納税ポイント規制を提訴

楽天グループは2025年7月10日、ふるさと納税におけるポイント付与を禁止する総務省告示の無効確認を求める行政訴訟を東京地方裁判所に提起した。この訴訟は、同社が10年以上にわたり運営してきた「楽天ふるさと納税」サービスの基幹事業モデルを否定する総務省の規制に対抗する法的措置である。

同サービスでは、自治体が「楽天市場」のプラットフォームを活用して寄付募集を行う仕組みを構築。ポイント還元制度は創業時からの運営手法の根幹を成し、特に2019年以降は自治体の負担を排除し、楽天グループが全額を独自負担する形で継続されてきた。これにより利用者への還元と地方自治体の活性化の両立を実現してきた経緯がある。

これに対し総務省は2024年6月28日、「ポイント付与を行うポータルサイトを通じた寄付募集の禁止」を含む告示改正を施行。楽天側はこの規制が「ポータルサイト事業者に対する過剰な規制」に該当すると主張し、その法的無効を争う姿勢を示した。提訴に先立ち、同社は2024年6月から反対署名運動を展開し、2025年3月には三木谷浩史社長自らが295万2,819筆の署名を内閣総理大臣に提出。民間事業の自律性と消費者の選択肢を守るべきだとする広範な民意を背景に、行政措置の是正を司法の場で求める構えだ。

今回の訴訟は、デジタルプラットフォームの事業モデルと行政規制の衝突を象徴する事案として注目を集めており、その行方は官民連携の将来像に大きな影響を与えることが予想される。

情報源：https://eczine.jp/news/detail/17111

6、トランプ

米EU貿易摩擦再燃 30%関税通告で報復回避へ8月1日が期限

トランプ米大統領は、主要貿易相手への高関税通告を進めており、12日には米国が巨額の貿易赤字を抱えるEUに対し、一方的に30%の関税を課すと表明した。これに対しEU側は、関税発動期限である8月1日までに交渉で税率削減を目指す方針を示しつつ、交渉が不調に終わった場合には対米報復関税も辞さない構えを見せている。

トランプ氏は今年4月にもEUに20%の関税（一部停止中）を発動しており、今回は「相互主義からほど遠い」とする書簡をSNSで公表した上での通告だった。フォンデアライエン欧州委員長は交渉による解決を望む姿勢を強調し、予定していた約3.6兆円規模の対米報復関税の発動を8月1日まで延期することを決定した。EU関係者からはトランプ氏の動きを「交渉戦術」と見る声も出ているものの、緊張関係が続いている。

情報源：https://news.yahoo.co.jp/articles/3a5e38f41863fc577cc261aa965ffa1aa4ca9e37